ワイン冷蔵庫(ワインセラー)は家庭に必要?専門家に聞いてみました

  • URLをコピーしました!

ワイン冷蔵庫(ワインセラー)はお持ちですか?
ワイン冷蔵庫って各家庭にあった方がいいのでしょうか?気になる話を専門家に聞いてみました。

アフィリエイト広告を利用しています。

ワイン冷蔵庫
Storing bottles of wine in fridge by Adobe Stock

ナパバレーのワインは、それなりのお値段がするものが多いですよね。ナパバレーで購入したワインを大事に日本まで持って帰ったとして、そのワイン、どうしましょう?
もしも家にしばらく置いておきたいと思ったら、どこで保管するのがいいのでしょうか?

プロ

率直に言って、ワインがお好きな方の家庭にワイン冷蔵庫があるのは、メリットたっぷりです!

目次

ワインを保管する環境

ワインボトルの中では、様々な化学反応が起きています。全ての化学反応は、温度と密接な関係を持っています。ワインは、温度変化に非常に敏感な飲み物なのです。ワインをどこにどんな状態で置いておくか。それがワインの品質に大きな影響を与えることになります。

よく「ワインを熟成させる」というのを聞いたことがあるかと思います。好ましい状態に熟成されたワインは、味わいがまろやかになったり複雑味を増したりします。私たちは、ワインをさらにおいしく飲むために良い熟成を目指すのです。
「熟成」と「酸化」はある意味同じことです。ですが、ゆっくりうまくいった場合は熟成。早く悪くなってしまった場合は酸化と言えます。うまくいかなかった場合には、よく「劣化」と言われます。
せっかく買ったワインが劣化してしまうのは悲しい限りです。できれば良い状態に保ちたいものです。そのために家庭でできるのは、保管する環境を整えることなのです。

多くのワイナリーでは、ワインを熟成させるためにケイブなどを利用しています。それはなぜかというと、ワインを長い時間かけてゆっくりと熟成させるためには、一定の温度と湿度が保たれた冷暗所に静かに置いておく必要があるからなのです。
一般家庭でも同じような環境を作り出すため、ワイン冷蔵庫が作られたのです。

古いワインセラー
old wine cellar by Adobe Stock

温度管理

一般的に、赤ワインは12℃〜18℃、白ワインは8℃〜12℃が適温とされています。家庭用の冷蔵庫よりは温度が高めです。ワイン冷蔵庫は、ワインに適した温度を一定に保ってくれます
また、家庭用の冷蔵庫は頻繁に開け閉めすることがあると思います。そうすると、庫内の温度も変動してしまいます。ワイン冷蔵庫を開閉する機会は少ないと思われますので、そういった影響を受けにくくなるという利点もあります。
日本には四季があり、夏には非常に温度が上がります。暑い中、温度調整のされていない室内にワインを置いておいたら吹き出してしまったという経験をお持ちの方もあるのではないでしょうか?そうなってしまったワインは、もちろん中身も影響を受けています。
そして冬には、今度は冷蔵庫の温度よりも気温が低くなる地域も多々あります。
一年を通してそうした温度変化にさらされていると、ワインは落ち着いて熟成することができないのです。こうした厳しい日本の気候にも対応できるワイン冷蔵庫は、とてもありがたい存在です。

湿度管理

ワインを横に寝かせて置くことが多い理由をご存知ですか?
ワインのコルクは乾燥するとスカスカになってしまいます。そうなると、酸素が瓶内に入ってしまいワインが酸化したり漏れたりしてしまいます。コルクの乾燥を防ぐため、常にコルクにワインが付いている状態を保つべく、ワインボトルは寝かせて置かれることが多いのです。
ワインの熟成には、ある程度の湿度も必要なのです。しかし湿度が高すぎると今度はカビの原因にもなってしまいます。カビても瓶内にまで影響が及ばなければ飲むことはできますが、やはり気持ちの良いものではありません。ワインを保管するには、適切な湿度を保つ機能も必要となるのです。ワイン冷蔵庫は、そうした機能も兼ね備えています。

多くのワインボトルが緑色や茶色をしているのはなぜでしょう。
ワインは光にもあまり強くない飲み物なのです。紫外線はワインの成分を分解し、品質を劣化させる原因となります。そのため、なるべく光を通さないボトルが選ばれているのです。
ワイン冷蔵庫に保管したワインにも、なるべく光を通さないことが、ワインを良い状態に保つために必要な条件です。UVカットガラスを使用し、紫外線の影響を防ぐ機能を備えたワイン冷蔵庫が望ましいのです。

積み重ねられたワインボトル
Wine bottles stacked up in old wine cellar by Adobe Stock

ボトルショック

ボトルショックという言葉をご存知ですか?
ワインは振動にも弱いのです。

多くのワイナリーでは、樽やタンクで熟成させたワインをボトル詰めした後、しばらく寝かせてから出荷します。それまで安静に置かれていたワインは、ボトル詰めのために一気に動かすことによってバランスを失ってしまうのです。それを落ち着かせるため、ボトル詰めした後にもしばらく寝かせておく必要があるのです。

我が家では、買ってきたワインをその日のうちに飲むということもあまりしません。手土産のワインをその場でみんなでいただくなんてシーンも多々あると思いますから、普通はそこまで気にしなくてもいいとは思います。とはいえ、ワインは振動に弱いということは間違いありません。家庭用冷蔵庫では頻繁な開閉やコンプレッサーの振動がワインに影響を与えることがありますが、ワイン冷蔵庫は振動を最小限に抑える設計がされています。

スペースの最適利用

家庭用の冷蔵庫には、入れなくてはいけないものが山ほどあってワインのスペースを確保するのは難しい場合も多いのではないでしょうか。いちいち出したり入れたり場所を変えたりするのは、ワインによくない影響を与えてしまいます。
そうした意味でも、ワイン冷蔵庫を購入してワイン専用の保管場所を確保するというのは安心感につながります。
ワイン冷蔵庫の中には、スタイリッシュでインテリアとして楽しめるものもあります。部屋の片隅に置かれたワイン冷蔵庫が訪れたお客様との会話を盛り上げてくれることもあるかもしれませんね。

おすすめのワイン冷蔵庫

あったらいいなの機能を兼ね備えたワイン冷蔵庫があります。
様々な大きさ、種類がありますので、それぞれのご家庭でご希望に合う冷蔵庫があるか、ぜひチェックしてみてください。

ワインはその日のうちに飲み切るべき?

ワインを開けたその日のうちに飲みきれなかった場合、どうされていますか?
私は、夫と出会う前までは、その日のうちに飲み切らなければいけないのだと思っていました。次の日になったらおいしくなくなってしまうと。
でも、全然そうではないというのです。もちろんワインにもよりますが、少しずつ酸化していく様子を楽しむこともできるのだと。我が家では、例えばシラーなど、あえて前日に開けて一口飲み、翌日に変化を楽しむといった飲み方をすることもあります。
そんな時にも、ワイン冷蔵庫は活躍します!立てて置けるスペースがあるならば開けたボトルは栓をしてそこに置いておき、翌日飲む前に冷蔵庫から出して適温になるのを待てばおいしくいただけます。

モダンワインセラー
Modern Wine Cellar rack with many bottle by Adobe Stock

ワインの熟成

最後に、ワインの熟成についても触れておきます。
なんとなく、ワインは置いておけばおいしくなる気がするとか、大事にしてすぐに飲まずに置いて置くのがいいなんて考えている方もあるかもしれません。私の母なんて、数年に一度の一時帰国で、前回、前々回持ち帰った夫の造ったワインを大事に取っておいてあったりするのです。残念ながら、気づいた時にはすでに死んでしまっていたものもありました。置いておくのに向かないワインは、「これはすぐ飲んでね」と伝えておかねばと学びました。

そうなのです。どんなワインも熟成に向いているというわけではないのです。
「赤」と「白」でいえば、一般的に熟成に向いているのは「赤」ワインです。白ワインやロゼワインは、寝かせてよくなるものは少なく、飲み頃を過ぎるとどんどん酸化が進んでしまうものが多いです。

昔は醸造技術も良くなかったので、できたばかりより寝かせて飲んだ方が明らかにおいしくなりました。ぶどうの出来もその年によって違いますから、「何年もの」などと言ったり、ビンテージによって味も値段も大きく異なるものもあります。
しかし、最近は醸造技術も発達し、できたばかりでもそんなにムラもなくすぐに飲めるワインも増えてきています。むしろ商売としては、すぐに飲んでいただいて、また買っていただいが方がいいというわけなのです。

そんなわけで、なんでもかんでも何年も寝かせればいいのだというわけではないのです。購入する時にお店の方に確認するなどして、飲み頃を知ることができるとうれしいですね。
とはいえ、気に入ったワインを見つけた時に買って手元に置き、何かの機会に飲もうと保管しておくことはよくありますよね。お祝い事があったり、みんなで集まっておいしいものを食べる時だったり。気に入ったワインがいつでも飲める状態で手元にあるだけでうれしい!という方もきっとあると思います。そんな時、ワイン冷蔵庫が活躍することは間違いなしです。この機会に購入を検討してみてはいかがでしょうか。

ワイン冷蔵庫(ワインセラー)は家庭に必要?専門家に聞いてみました

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアありがとう!
  • URLをコピーしました!
目次